野澤劇場
男性
5
単なる父娘ものの“それ”でない巧さ。ギフテッドなる“それ”。演ずる女児の巧さ。一筋縄では観せない巧さ。転じてベタに泣かせるシンプルな巧さ。not, too much. よっぽど阿漕に作れる設定なのに、回り回って訴えてくるのは何を置いても「愛」の、ただそれだけ。ギフテッドなる物語にして、ただそれは味付けに過ぎなかったのかとも取れる普遍。もはや父娘を超えたふたりを誰が引き離せようか。クリス・エヴァンス等身大の苦悩。またも現れた強烈子役マッケンナちゃん。脇を固める演者の見事。本年度ヒューマンドラマ部門暫定No.1間違いなし。押しつけがましくない、頑とした爽やかさが逆にダク泣きさせる始末。参りました。
2017年11月16日